11月環境塾 (ハートピア安八)
今日は、昨日からの雨が朝から降っていてお昼になってもまだ止みませんでした。
1時間目の「夜空の星々と光環境」の船越浩海講師のご都合が悪くなり、急きょ「里山の話」
を、田中俊弘岐阜薬科大学特命教授にお願いしました。
★里山の話 岐阜薬科大学特命教授 田中俊弘 講師
◎大自然の環境を人工的に作り出すことは出来ない。
ダムや橋の工事を行う時にその場所にしか生きていない植物や生物、動物などを
同じような条件になるように、人間の力で場所を作っても生きていくことが難しい。
◎シデコブシはモクレン科モクレン属の落葉小高木で、日本固有種である。
準絶滅危惧(NT)に指定されている。
◎ひめこうぼね(姫河骨は、わが国の本州、中部地方以西から四国、九州に分布して
い る。池沼や湿地に生え、長円形の葉を水面に浮かべている)岐阜市1丁目1番
地の近くに生育地があるのを写真で見せてもらった。
◎シデコブシ、姫河骨など岐阜生物多様性研究会が保護活動をしている事を学んだ。
●里山とは?
自然の中から木や薪、炭、肥料など、生活に必要な恵みを受けて暮らしをして
人里近くにある。人の手が入ることで生態系のつりあいがとれている地域の事。
●イナゴの大群が発生し我先にどんどん集団で前に進み、ついに陸地から海の
中に落ちて多くの一生懸命進んだイナゴが死んでしまい、ちょっと遅れたイナゴたち
や、特別優れていたイナゴたちだけが助かった話を例えに出して、子育てもこれに
似ているので、保護者は、余裕を持った方が良いのではないかと話された。
●生物や植物は、何十倍、何百倍と卵を産むけど親まで成長するのはほんの
わずかである。すべて地球上の生命は、どれを取ってみても、自分一人、ただ一種だ
けで生きていくことはできません。これが生物多様性であることを学んだ。
●現代の人間だけは、賢いのでたくさん産まなくても育つが、戦争時代はたくさん
生んだが、全部が育たなかった時代もあった。
●親から授かった命を大切にして次の代につなげたい。
★自然と人 自然保護協会参与 植物学者 小野木三郎 講師
◎講師の、髪、上着、ズボン、くつ、パソコン、カバン全てがみどりでした。
何でも、原点は緑、水である。
◎人間は、自分たちが、他の生物を生かしているように思っているが、
実は植物によって生かされている。
◎植物がないと人間は生きていけない。
日本の国土の70%が森林である。そして世界一美しい四季の移り変わりがある。
日本は、世界に誇れる国である。
●自然の社会は、虫が植物の受粉を助ける→植物は草食動物に食べられる→
草食動物は肉食動物に食べられる→人間が食べる。
●生産者(緑の植物)→消費者(動物)→分解者(虫、微生物) で、成り立っている。
最も大切な生産者である。
●地球の現状は破壊が進んでこのままでは地球上で生活できなくなる。
●人間は、地球に悪いことをしているトップランナーである。
●悪いと思ったら反省をしてつつましやかな生活をしなければならない事を学んだ。
※大変印象的な話し方で、ダジャレが飛び、会場が盛り上がり楽しい講義でした。