2019年6月26日水曜日

令和元年6月度環境塾


    6月10日(日曜日)



徳山ダム見学・とくまる乗船


徳山ダム見学の目的

    ●徳山ダム周辺に棲む鳥獣類を観察し水環境や生物多様性の重要性を
     学び情報発信する
    ●生物多様性の保全活動について学ぶ
    ●ダム周辺の森林、ダム湖に溜められた水を見学し生き物たちと自然環境を
     守るためのダムの働きを学ぶ
    ●ダムを作る時、山を出来るだけ削らずに自然をそのままに残した工夫、森林を
     守る工夫を理解する



昨日までの晴天とは打って変わったようなどんよりと今にも降り出しそうな空模様でしたが、

スケジュール通りの時間で、参加者91名、バス2台(1号車 日本環境管理センター出発 2号車 揖斐総合庁舎出発)で徳山ダム見学会に出かけました。


★午前1000

水と森の学習館到着。ここで、以下の
説明を受けました。

●徳山ダムの構造や施設全体のレイアウトについて

●木曽三川と揖斐川について

●徳山ダムの役割について

●ダム工事の流れ

●コア山の紹介

●貯水池からの取水と発電の仕組み

●旧徳山村の紹介

●移転いただいた旧徳山村の方々

●徳山ダムと周辺について
水と森の学習館


親子で真剣に聴いてます


午前10時30分


水と森の学習館からは、1号車 2号車それぞれコースが午前と午後入れ替わるため
別々に出発しました。
 最初に徳山ダム見学
このころから霧雨のような雨が降ったりやんだりでしたが、
大降りにならず助かりました。
まず、バスから降りて展望台には上らず手すりなどによりかかり、
舩越職員の観光放水などの説明を聞きました。
そしてタイヤやダンプの話も聞きました。
パネルと風景を比べて


大きいタイヤにビックリ!


向こう岸まで500メートルあるダムの上を説明を聞きながら歩いていき途中、

横断幕を借りて2号車の集合
写真を撮りました。
ダムの上を歩く
2号車の皆さん


そのあと、工事中や点検などに使ったといわれる
秘密のトンネルに案内してもらい薄暗い中を
前の人を見失しなわないように進みました。


秘密のトンネル?
 
午後1時30分
徳山湖自然環境観察会の連絡船(とくまる)に乗船しました。
全員が、
ライフジャケットを着用することになりました。
ちょっと、ドキドキします。
斜めに降る雨でしたが船には小さい庇があり
そこに雨宿りをしながらの自然観察説明を聞きながら
乗船しました。


オレンジのライフジャケット
今年は約80分と去年より30分も上流のほうまで行きました、ガイドさんはこの湖をイノシシが2匹、泳いで対岸まで渡るのを見たといわれました。シカや熊も泳いで渡るらしい


船内からの風景

ガイドさんは小学校の時に村が沈んだことを
思い出しながら徳山弁で話されました。
その当時
3階建ての小学校にだんだん水が増えてきて、
徳山村は今日で終わったと思ったといわれました。

小雨の中、船から降りてバスに向かう
故郷(生まれた家や風景、近所の人々)
があるのは幸せだ。
帰れる家があるのは幸せだ。
毎年ここへ来るたびにスタッフは、
フクザツな思いにかられます。


≪感想≫
(生徒)
私は、ダムは知っているけど実際ことが出来るか知りませんでした。
ダムが水をためるだけでなく、発電できるこということに驚きました。
中でも一番驚いたのが、徳山ダムが出来る前に村があったことと
徳山ダムの深さです。
徳山小学校がわからないくらい深くて、とてもダムが広かったので
水がなくなることがなさそうで、すごかったです。
徳山ダムにはたくさんの生物がいて、自然豊かだなと思いました。
このダム見学で、ダムを造るのには周りの人が協力したりしないと
いけないけど、もし自分が住んでいるところにダムを造るとなると
あまり良く思えない気がしました。
普段知る事ができないことが知れて、ダムに興味を持てたので
これからはもっと色々なダムを調べたいです。


(生徒)
徳山ダムを見学して分かったことは二つあります。


一つめはダムの働きが四つあることです。
ひとつめは洪水を防ぐことです。雨がたくさん降った時に
ダムに水を貯めて川に流す水の量を減らすことができます。
ふたつめは、水不足を防ぐことです。雨が降らないと川に流れる
ミスの量が少なくなる為、ダムから一定の水を流しています。
動物や植物の命を守る事にもつながります。
三つ目は、新たに水を使えるようにすることです。
水道用水、毎日の生活には欠かせません。
家庭で使用する水の量は1人で約300ℓと言われています。
工業用水、東海地方は自動車などのものづくりが盛んで
工場でもたくさんの水が使われます。
四つ目は、電力発電です。ミスの落差を利用して
水車を回して発電を行います。徳山では最大16万1900キロワット
の発電ができ、約83,000世帯に供給できます。


二つ目に分かったことは、ダムの底に沈んだ小学校がありました。
自然豊かな八つの地域の村が、なくなりました。
わたしたちが、住んでいる下流の地域では、
揖斐川、長良川、木曽川とみっつの川が流れていて
洪水が起きやすく、雨の降る量も多く、ダムがなくて困っていました。
徳山の人々に場所をゆずってもらったおかげで
洪水が起きなくなったことです。


(保護者)
近くにあるダムですが、今まで行ったことがありませんでした。
ダムについて、ほとんど何も知らなかったので、
初めて聞く内容が多かったです。
徳山ダムの貯水量や放水する水の温度を一定にすること
コア山についても今回の見学でわかりました。
また、雪が降った時には、外の移動が大変だということも
実際、通路を歩かせてもらってわかったことです。
テレビなどから、ダムについてのマイナス面も聞かれますが、
改めてダムの役割、貯水、利水について考えさせられる
機会になりました。